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【フィルム現像デジタル化】FUJICOLOR CDとCanoScan9000F MarkⅡを比較する

FilmCamera
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先日、フィルムスキャナを買った。Canon CanoScan9000F MarkⅡ(以下CanoScan)である。今回はこのスキャナーで読み取った写真と、カメラのキタムラでデジタルCD化してもらったものを比較してみたい。FUJICOLOR CD(以下フォトCD)のサイズは1840×1232(200万画素程度)になる。CanoScanは6832×4512(4800dpi/約2800万画素)でのスキャンとなる。

連日、京都の写真ばかりで二番煎じになって申し訳ないがお付き合い願いたい。

 

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Canon CanoScan 9000F Mark II

 

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FUJIFILM FUJICOLOR CD(カメラのキタムラ)

この二つの写真を比べただけでも、フォトCDの画質が良いのがわかる。コントラストは若干強めなのだろうか、右側の着物の二人は浮き上がるような感じで撮れている。偶然ではあるがこういう絵が撮れるのがフィルムカメラの面白さだ。CanoScanの方は、右側の紫の着物の柄のピントがぼけてしまっているのがわかってしまい非常に残念だ。ただしフォトCDは画面の両端が若干切れてしまうという、避けられない問題がある。カメラのキタムラ店員に聞いたところ、スキャンする範囲が決まっているのでどうしても切れてしまうそうなのだ。

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Canon CanoScan 9000F Mark II

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FUJIFILM FUJICOLOR CD(カメラのキタムラ)

フォトCDがぴったりとピントが合っているだけに、CanoScanのピントの甘さが目立っている。カメラ仲間やネットでも、CanoScanのピントの甘さは聞いていたがこれほどともなるとほかしてはおけない。それでもフィルムスキャナ専用機は安価なものばかりで、プロ用と謳われているものは現行ではなさそうなので、なんとか使ってみるしかないだろう。

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Canon CanoScan 9000F Mark II

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FUJIFILM FUJICOLOR CD(カメラのキタムラ)

縦構図でも、フォトCDであるとやはり上下の部分が切れてしまっているのがわかる。こちらは好みの別れそうな画質にはなった。CanoScanの設定をもう少しいじれば、輪郭強調をONにしたり、コントラストやあざやかさは調整できそうであるが、ピントがジャストで合わないというのが何より致命的だ。

 

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Canon CanoScan 9000F Mark II

 

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FUJIFILM FUJICOLOR CD(カメラのキタムラ)

ハイキーな写真になっていたようだが、フォトCDはある程度そこら辺の補正もしてくれているのだろうか。


 

と、こんな感じで、比べてみるとフォトCDとCanoScanでは一長一短といったところだろうか。店でフォトCD化もしてもらいつつ、自分で気に入ったものはスキャンするといった使い方がしばらく必要になりそうである。ネガさえ取ってあれば、あとからでもできるので、いつか高性能なフィルムスキャン専用機が復活することを祈るばかりだ。

 

編集後記(フィルム現像費用について)

フィルム現像費用は馬鹿にならない。フィルム自体も大分、高くなっている。たとえば今、比較的、安く買えるFUJIFILM カラーネガフイルム フジカラー SUPERIA X-TRA 400 36枚撮り 5本パック 135 SP400X-R 36EX 5SBでさえ2000円前後するのだ。そうすると一本当たり400円となる。フィルム現像費用はカメラのキタムラにて1本648円。同時CD費用が1本当たり432円である。合計で400+648+432=1480円となる。これを36枚で割ると約40円となる。

写真1枚で40円!

一番、安いフィルムでこれなので、デジタルカメラで連写するのに慣れていると、そうとう神経を使いながら撮ることになるだろう。それでもその緊張感が心地よい。

蛇足:フィルムカメラのススメ

デジタルの世界に慣れた人にこそ、フィルムカメラを薦めたい。まずフィルムを入れて巻き取らなくてはならない煩瑣な過程があり、ちゃんと巻き取れたかを確認することが必要だ。シャッターを切る前に、巻き取りを行い、ピントも勿論、オートフォーカスなどないからマニュアルで合わせる。シャッタースピードも最高でも1/1000だし、ましては手振れ補正機能など、何それ美味しいのといわんばかりに、当たり前のようについてはいない。

フィルムも一度ISO400を入れたら、最後まで使い切らないと変更できない。ISO400とシャッタースピードとf値のバランスを、内部の露出オーバー&アンダー警告を頼りに探ってゆき、シャッターを切れば「カシャーン!」と前時代的な大きな音が鳴り、周りの人々が振り返ることさえある。その瞬間、私は何十年も前にタイムスリップしたような陶酔感を覚えながら、ちゃんと撮れただろうかと不安になり、カメラの背面を見てもプレビューなどできるはずもないのだ。

カメラ店にフィルムを持ち込み現像ができあがるまで、まるで宝くじの抽選を待っているときのような気分にすらなる。そして上がってきた現像を見て一喜一憂する様は、デジタルでは到底味わえない道楽的な喜びなのである。

これからフィルムカメラをはじめたいと思っている方におすすめの雑誌だ。各社のフィルムカメラの紹介や相場も掲載されている。

カメラはデジタルでもいいけど、レンズだけでもオールドレンズにして撮ってみたいという向きにはこちらがおすすめだ。

 

コメント

  1. ささのは より:

    好みがどうとかよりも、FUJI COLOR CDがフィルムに写り込んだゴミを除去してくれていることに感心しました。まぁ、お金とってるし当然と言われればそうかもしれませんが、
    ちゃんと仕事してるんだなと。

    • greenhal より:

      CanoScanにもスキャン時にゴミを自動除去する機能はついてるのですが、スキャン時間が倍近くかかってしまいそうなのでやっていないのです。ブロアーで吹いてもどうしても細かいゴミは残るから気にはなるところ。